保育士を辞めたいけど…年度途中には辞められない?!その理由とは…

保育士を志し、四月に晴れて現場へと立たれた新人さんも、はたまたベテランも、
年度途中でありながら、様々な理由で辞職を考える方がおられます。
お腹に新しい命を宿した方、そして何より普段の保育環境で神経をすり減らしてしまい、
自信を失ってしまう方も少なくないからです。
理想と現実の違いで苦しみ、泣く泣く辞職を考えるほどに追い詰められても、
そう簡単に辞めさせて貰えないのが保育士の辛い所です。
実際私も普段の人間関係や、保育方針によって生まれる無謀な仕事量に疲弊し、欝を発症してしまいました。
そんな方をもう出さない為にも、今回は年度途中で辞める際のメリット・デメリット
そして周りの反応をお教えし、
貴方は間違っていないという事をお伝えしたいと思います。
年度途中で辞めにくい理由とは?
何よりも一番最初に挙げられる理由とすれば、
「担任だから」
保育士は年度の初めに自分が守るべきクラスを決められ、一年間、その子供達と信頼関係を築く為に奔走します。
ところが、子供はとても聡いので、本心を上手く隠します。
いつもニコニコして人当たりの良い子も、
「それが本来の姿なのか」
と問われると違う場合が非常に多く、寧ろそういう子の方が、
実際は裏でお友達をこっそりと虐めていたり、親と上手くいっていない事が往々にしてあります。
上辺だけの子供の成長を見るのではなく、
人間性を養う事も保育士の大切な役割となってきます。
したがって、その深層を覗いて、担任として深く子供と関わっていくことは避けられません。
しかしその役割こそ、年度途中で辞めにくい理由の一つになります。
子供は一度心を許した人間には純粋になつき、執着心を良くも悪くも燃やしてくれます。
途中で担任が変わるということは、必ず子供の精神に波風が立ち、それを諌めて新しい信頼関係を気付くには、年度途中というのはきわめて短く、難儀するものです。
そういった背景もあり、年度途中の辞職は非常に難色を示される場合が多いです。
また、保育業界は常に人手不足と戦っていますので、
・新しい担任が入る可能性も低い
このような理由でもたいへん嫌がられます。
そして非常に悲しいですが、一生懸命保育をして来た日々も上司や先輩、はたまた同僚にも忘れられて、
”途中で投げ出して辞める人間”
という認識を押し付けられて、非常に辛い日々を過ごす事となるのです…。
辞職を決めてから病んでしまう人も少なくは無い
辞職をする為に、いざ上司に勇気を出して報告をしますが…
その際に、幾ら自分を護る為の正当な理由があったとしても、大半の場合上司は良い顔をしません。
良い顔をしないだけで済むならまだしも、気持ちを抉る様な言葉を掛けられる事も少なくはありません。
例えば、私の後輩に、毎日一生懸命保育をしていた子が居ました。
元来おっとりした性格をしていた為に、早さよりも丁寧さを評価されるタイプの子だったのですが、
先輩保育士はその子に対して常に、
「グズ、のろま。」
と悪口を言い、本人に急ぎでない仕事を与えたにも関わらず、
「そんなにのんびり作業してたら迷惑なんだけど。」
と平然と言い放った事があります。
勿論誰にも迷惑などかけていませんし、期日までにきちんと丁寧な仕事をしてくれました。
そんな事があり、後輩保育士は自分の丁寧な仕事に速度を付けようと努力を重ねますが、
非常に残念な事に、先輩保育士は後輩が言い返せない事を良い事に、事ある毎に後輩を虐める様になりました。
私は勿論止めましたが、周りは巻き込まれたくない人と、面白そうだからと加担する人に別れて、毎日それはもう戦いの日々でした。
先に根を上げたのは後輩の方で、後輩はとうとう、
欝病を発症してしまい、夜も眠れず明らかに変わった顔付きで出勤する様になりました。
そして、これ以上働いていては自分がどうなるか分からないという恐怖もあったのでしょう。
辞職を決めて私と共に上司に相談したのですが…上司は明らかに嫌そうな顔で、
○○先生は非常に出来た先生だから、そんな後輩ちゃんを叱咤する為にそういった態度を取ったのよ。
自分に責任があるんだから、そんな被害者みたいな顔してないできちんと成長しなきゃ。
と言い放ちました。
後輩はショックを受け、それから延々と続く自分への人格否定の言葉も覚えていませんでした。
更に、辞職を相談した次の日からの仕打ちも目を覆いたくなる様なもので、
当の先輩保育士は上司に告げ口された感覚だったのでしょう、怒りを露に更に後輩に冷たく厳しく当たる様になりました。
周りもそういった目で見る様になり、後輩の居場所はどんどん失われていったのです。
後輩はとうとう布団から出られなくなって、そのまま辞職する流れとなりました。
そこまでしなければ、年度途中には辞職出来ないのかとショックを受けましたから、
私もそれを踏まえて、環境の悪さに疲弊し、鬱病になった時は迷いませんでした。
自分の状況をこれ以上悪化させない為に診断書を出して、最悪労基に頼ろうと覚悟して辞職をお願いしました。
勿論嫌な顔をされましたが、診断書と労基という後ろ盾もあって何とか辞める事が出来ました。
深刻な事態になる前に、無理矢理にでも辞職する
その決意を持つことも大事だと思います。
妊娠中の保育士に対しても
妊娠をして幸せそうな保育士もその例外ではありません。
確かに無計画と言われても仕方ありませんが、其処はやはり保育士です。
新しい生命を喜んで、一緒に手を叩いて-…はくれません。
私のいた保育園でも、できちゃった、には先輩も上司も一切おめでとうを言う事は無く、
舌打ちして無視する様な事も多々ありました。
母体がどうという概念よりも、
「保育園の運営を邪魔された」
という意識の方が強い為にそうなるのです。
非常に辛い事を書くようですが、これは全て貴方を護る為の話です。
保育士は、確かに子供との信頼関係が非常に大事ですが、代わりの先生が居れば保育園の運営自体は続いていきます。
子供を見送る事も大切ですが、何よりも大切なのは貴方の身体なのではないでしょうか?
貴方の子供は、貴方にしか生み出して、そして守れない筈です。
どちらが大切かという天秤を絶対に忘れないで下さい。
終わりに
厳しい事も沢山書きましたが、私や後輩の様に、
自分の命を削って迄保育をする必要は無いのです。
何よりも大切なのは自分の身を護る事、自分の幸せを追求する事を忘れない事です。
年度途中という時期で、自分としても非常に葛藤が大きい中、上司からも言われてしまえば悩みますよね。
でも、悩む必要はありません。
いかにすれば自分が幸せになるのか、それを見失わずに賢明な判断をする事を忘れないで下さい。
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